SEOとは?

2004年頃から2008年頃まで、次のような電話が、当社にも、よくかかってきていました。

もしもし、エスイーオーって、ご存知ですか?
ヤフーとかグーグルで検索したとき、上の方に表示されるようにすることなんですが・・・

また同じ頃、あちこちの業界団体が主催する勉強会やセミナーで、次のような講座が人気でした。

Yahoo!やGoogleで上位に表示するためには、SEOが大事。その秘伝を、SEO専門家が伝授します!

おかげで、専門用語だったSEOは、今や普通名詞になり、わざわざ「SEOとは、Search Engine Optimization(サーチエンジン最適化)の略で・・・」などと説明しなくても、スムーズに具体的な話に移れるようになりました。

その点については、ありがたいことと、感謝しております。

ただ、その影響で、たくさんの、SEOについての錯覚と誤解が生まれ、中途半端な情報に大きく振り回されたり、そこにつけ込む業者も現れてきたのは、残念なことです。

下の文章は、2005年頃、インターネットマーケティング系のWeb媒体に寄稿したものですが、そういった状況を踏まえて、再掲しておきます。

SEOとは?

SEOとは、Search Engine Optimization(サーチエンジン最適化)の略です。

ときおり、「SEO(検索エンジン最適化)=検索サイトの上位に表示させるテクニック」と考えておられる方を見かけます。なんでもかんでも、とりあえず上位に表示されさえすればそれで良し、という方です。

しかし、たとえば、いつもお使いの検索サイトで、自分の会社名(ショップ名)を検索してみてください。よっぽどよくある名前でもない限り、自社(自分のショップ)が上位に表示されるはずです。
でもこれだけで「そうです素晴らしい!ちゃんとSEOできてるじゃないですか!」と言われたって、嬉しくありませんよね。

また、裏ワザと称して、上位表示させるテクニックを教えたり、ツールを販売している方を見かけますが、たまたま「今」は上位に表示されていたとしても、内容が伴わず、多くのユーザーがその表示順に納得できないとしたら、「近い将来」、検索エンジンに嫌われて、ずっと下位に落ちてしまう危険性があります。趣味ならともかく、ビジネスでそんな綱渡り、できませんよね。

つまり、検索エンジン最適化は、単なる、検索サイトの上位に表示させるテクニックじゃないのです。

では、SEOとは、何をすることか?それをまとめたのが、次の図です。

SEO(広義のSEO)
├-(A)サイト内容の充実
├-(B)キーワード選び、キーワードの優先順位付け
└-(C)上位表示テクニック(狭義のSEO)

上位表示テクニック(狭義のSEO)
├-(C1)検索サイトの公開情報に沿ったテクニック
├-(C2)裏ワザ(スパムか否かの判断が微妙なテクニック)
└-(C3)明らかなスパム行為

このうち、最も大切で、力を入れなければならないのは、「(A)サイト内容の充実」です。

検索結果の順位を決める、検索エンジンのアルゴリズムは、ユーザーが求めているものを上位に表示できるよう日々改善されているのですから、当然といえば当然でしょう。

たとえばネットショップであれば、単なる商品紹介や、法令で定められている「特定商取引法に関する表示」などの最低限必要な情報だけでなく、その商品に興味がある人、購入を検討している人が、安心・納得して購入ボタンをクリックできるだけの十分な情報を盛り込む、しかもわかりやすく見せる、ということです。

そしてそれが出来てはじめて、次の「(B)キーワード選び、キーワードの優先順位付け」ができ、さらに「(C)上位表示テクニック(狭義のSEO)」が活きて来るというわけです。

この順番、くれぐれもお間違えなきよう。

※このページの内容は、[ホームページ引っ越しサービス]を運営しているサーブ代表・山田の、著書、コラム、講習、個別相談、メールマガジン等の内容を再編集したものです。

SEOについて追記

上記は、2010年頃に書いたものですが、その後、Googleの検索エンジンのアルゴリズムが大幅に改善され(いわゆる、パンダアップデート、ペンギンアップデートなど)、(C2)(C3)を行っていたサイトのほとんどが淘汰されたことは、ご存知の通りです。

また、2016年には、(A)(B)と(C1)に沿ったカタチで、不正な情報や、他人の文章や写真を切り貼りしたページを大量生産し、閉鎖に追い込まれたサイト群もありました。
Googleのアルゴリズは騙せたけど、ユーザー(人間)の不評をかった、という事案ですね。

当社は、2002年頃から2007年頃まで、Googleの方々と直接やり取りさせていただいていたのですが(今は残念ながら何も無いですが)、一貫して、

Googleの検索エンジンのアルゴリズムは、ユーザーが求めているものを上位に表示できるよう、日々改善しています

と言い続けていました。そしてそれは、今も同じです。

なので、途中いろいろあるかもしれませんが、最終的には、自社の顧客層(顧客になって欲しい人)が求めている情報をサイトで発信し続けるのが一番のSEOで、それを正しく評価してもらうために(狭義の)SEOテクニックを使う、ということも、変わらないでしょう。