高DAに載せ替えたらGoogle検索順位は上がる?
特定分野の情報サイトを運営されている方から、
数年かけて育てたサイトですが、半年前のGoogleコアアップデートによる影響を受け、停滞しています。
DA(ドメインオーソリティ)の高いドメインを購入して、載せ換え(WebサイトのURL変更)を検討しています(新ドメインはこれから購入予定)。
というご相談をいただきました。
DA(Domain Authority:ドメインオーソリティ)というのは、アメリカのMoz社が独自に開発したWebサイトの信頼性や権威性を数値化した指標で、具体的には、
- 被リンクの数と質
- Webサイトのコンテンツ品質
- Webサイトの構造
- Webサイトの運営期間
等の複数の要素に基づいて算出されます。
Googleは、ドメインオーソリティの値とGoogle検索順位との関係性を明確に否定していますが、Googleが昔公開していたPageRank(ページランク)に近い指標であることから、Webサイト評価の参考指標として利用している方も多いようです。
Free Backlink Checker – Moz Link Explorer – Moz
そして、上記のご相談は、
- 高評価を得ていたWebサイトが使用していたドメイン(高DAドメイン)を購入し
- そのドメインに自サイトを載せ替えたら(自サイトのURLを変更したら)
- Google検索順位があがるのではないか
という内容でした。
すぐにお答えすることもできたのですが、念のため最新情報を調べてみたところ、お名前.com(GMO)のドメインオークション公式サイトに、2024年時点の実験結果が詳しく掲載されていました。
2024年最新版 – 中古ドメインのSEO効果は?- 新規ドメインと比較検証してみた|ドメイン取るならお名前.com
結論は、新規ドメインより、DA(ドメインオーソリティ)の高い中古ドメインの方が、SEO(Search Engine Optimization)に有利となっていて、感覚的にもその通りだと思います。
ただ、上記の記事で注意しなければならないのは、結論の下に載っている負の側面で、例えば、
- 元々映画系のサイトが運用されていた中古ドメインで新たに飲食系のサイトを作成してしまうと、中古ドメインの「過去の評価を引き継げる」というメリットを享受できない恐れがある
- 過去にスパム行為など不適切なSEO戦略が行われていた場合、ペナルティの対象となり、ランキングに悪影響を及ぼす可能性がある
- 過去の被リンクがスパムサイトからのものであるなど、質が低い場合がある
- ドメイン名が新しいサイトの内容と関連性がない場合、検索エンジンが適切に評価しないことがある
- サイトに新しい、質の高いコンテンツが定期的に追加されない場合、検索エンジンによる評価が低くなる可能性がある
などです。
購入予定のドメインのかつての内容が、ご相談者の特定分野と同じまたは近ければ問題無いと思われますが、販売中の中古ドメインの中にそれがあるとは限りません。
また、ドメインオーソリティ値は、あくまでも旧Webサイトが運営されていたときの評価で、売りに出された(=Webサイトが閉鎖されたor違うドメインに移転された)後の数値ではありません。Webサイトが無くなったのに伴い、被リンク数も減っていると考えるのが自然です。
新規サイトでしたら注意点をクリアすれば効果も期待できるかもしれませんが、数年かけて育ててこられたWebサイトのドメインを変える(サイトのURLを変更する)のは、リスクの方が大きい気もします。
まずは、今のサイトのテコ入れを、ご検討いただけたらと思います。